ギャラリー冬青で開催中の加納満さんの写真展を見てきました。
いわゆる現代美術や木村伊兵衛賞でいうところのストレート・フォトグラフィとは違い、字のごとくストレートなフォトグラフィ。フィルムの潔さ、素直さがずいと迫る写真が見られる。格好いい。
旅をする作家がそこで惹かれる絵、に惹かれるこちら。僕は自分でではなく作家に旅へ連れていってもらい、イメージから受ける印象通りにその知らない街に降り立つ。そして歩を次のイメージに進める間に一度ギャラリーに戻ってくる。イメージがもたらす旅はフィクションとは言い切れず、フィルム写真をまともに信用させてくれるかは作家の方に依るのでしょう。実在の場所への旅をとても具体的に空想させられる写真は、連続したイメージである必要はなかった。そして、小説の本編を読み終わって後書きへ続くような、僕は最後にギャラリーへ帰るために作家が誰なのかまでを知りたい。そこがGoogle Steet View での旅との違いだと思う。
10年後の未来には、こんな旅をさせてくれる写真展があるのかな。
近々4枚の展示が追加されるそう。また行こう。
(憧れています。)
Mitsuru Kano Exhibision "Layers of the Past"
2015/06/05-06/27
Gallery TOSEI-SHA
http://www.tosei-sha.jp/